任天堂が今年度中に発表を予定している家庭用ゲーム機「ニンテンドースイッチ」の後継機について、ゲームの周辺機器メーカーが米国の家電見本市で実機の模型を公開した。画像や動画が拡散されたことを受け、任天堂は9日、「公式のものではない」とコメントした。ゲーム機やスマートフォンなど、人気の電子機器は、発表前から情報を得られる部品メーカーや周辺機器メーカーからデザインや性能が漏れる事態が相次いでおり、情報管理の難しさが浮き彫りとなっている。
スイッチの後継機とされるゲーム機本体の画像や動画は、1米ラスベガスで開催中の家電IT見本市「CES」に来場したフランス人の男性記者が、X(旧ツイッター)に投稿した。記者は、米国のゲーム周辺機器メーカーが公開したと説明し、投稿では画面の大きさやコントローラーの形状などが分かるようになっている。男性は「メーカーの担当者が実際のゲーム機も持っていると主張している」とも書き込み、ゲーム愛好家らの間で拡散した。
通販大手アマゾンでは、すでに画面の保護フィルムやゲーム機のカバーといった後継機向けの周辺機器が、本体の発表前にもかかわらず多数出品されている。出品者は後継機の名称を「ニンテンドースイッチ2」などとしている。
任天堂は今回のCESに公式参加していない。産経新聞の取材には、「画像や動画については公式のものではない」とコメントした。
スイッチは2017年3月に発売された。任天堂は昨年5月、Xの公式アカウントで「15年3月にスイッチの存在を公表して以来、9年ぶりに後継機種に関するアナウンスを今期中に行う」と投稿している。
スイッチは出荷台数が1億4000万台以上となっており、1億5400万台と任天堂で最も売れた携帯ゲーム機「ニンテンドーDS」を超えることも視野に入っている。海外には企業の未発表情報を公表する「リーカー」が多数存在し、真偽不明の情報がネット上に氾濫している。
原文出處 產經新聞