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菅義偉首相の施政方針演説要旨は次の通り 20210118


【新型コロナウイルス対策】

わが国でも深刻な状況にある新型コロナウイルス感染症を一日も早く収束させる。私自身もこの闘いの最前線に立ち、都道府県知事はじめ自治体関係者とも連携しながら、難局を乗り越えていく決意だ。対策により、感染を抑え込み、減少傾向に転じさせる。専門家が緊急事態宣言のレベルとする、いわゆる(感染状況が最も深刻な)ステージ4を早急に脱却する。

特別措置法を改正し、罰則や支援に関して規定し、飲食店の時間短縮の実効性を高める。議論を急ぎ、早期に国会に提出する。

感染対策の決め手となるワクチンについては、2月下旬までには接種を開始できるよう準備する。私も率先して接種する。

【東日本大震災からの復興、災害対策】

原発事故で大きな被害を受けた福島において、「創造的復興の中核拠点」となる国際教育研究拠点を設立する。福島の本格的な復興・再生、そして東北復興の総仕上げに、全力を尽くす。

【わが国の長年の課題に答えを】

地方で、家族を育み、老いても安心して暮らせるよう、地方の方々の所得を引き上げる施策を追求する。

次の成長の原動力をつくり出す。それが「グリーン」と「デジタル」だ。2050年カーボンニュートラルを宣言した。まずは政府が環境投資で大胆な一歩を踏み出す。デジタル庁の創設は、改革の象徴だ。司令塔として、国全体のデジタル化を主導する。

【地方への人の流れをつくる】

新型コロナを克服した上で、世界の観光大国を再び目指す。

地方にいても都会と同じ仕事、同じ生活ができる環境をつくり、都会から地方への大きな人の流れを生み出す。

【少子化対策と社会保障の将来】

給付は高齢者中心、負担は現役世代中心という構造を見直し、全ての人が安心できる社会保障への改革を進める。

男性が育休取得しやすい職場環境の整備を義務付けるとともに、希望に応じて1カ月以上の休業を取得できるようにしていく。

【外交・安全保障】

日米同盟は、わが国外交・安全保障の基軸だ。バイデン次期大統領と早い時期に会い、日米の結束をさらに強固にする。普天間飛行場の一日も早い全面返還を目指し、辺野古沖への移設工事を進める。

政権の最重要課題である拉致問題について、私自らが先頭に立ち、全力を尽くす。

安定した日中関係は、両国のみならず、地域、国際社会のためにも重要だ。両国にはさまざまな懸案が存在するが、主張すべきは主張し、具体的な行動を強く求めていく。

北方領土問題を次世代に先送りせず、終止符を打たねばならない。

韓国は重要な隣国だ。現在、両国の関係は非常に厳しい状況にある。健全な関係に戻すためにも、韓国側に適切な対応を強く求めていく。

【おわりに】

夏の東京五輪・パラリンピックは、人類が新型コロナウイルスに勝った証しとして、また、東日本大震災からの復興を世界に発信する機会としたい。

一人ひとりが力を最大限発揮し、互いに支え、助け合える、「安心」と「希望」に満ちた社会を実現する。

先の国会における「桜を見る会」前夜の夕食会に関する私の答弁の中に、事実と異なるものがあったことについて、大変申し訳なく、改めておわびする。