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米中首脳が2時間20分電話会談、台湾巡り激しく応酬…中国はペロシ下院議長の訪台に反発


米国のバイデン大統領と中国の 習近平シージンピン 国家主席は28日、電話で約2時間20分にわたって会談した。米ホワイトハウスによると、両首脳は対面での会談の実現に向けて両政府で調整を進めることで一致した。米下院議長の訪問計画で緊張が高まっている台湾問題やロシアによるウクライナ侵略も議論したが、平行線に終わった。

対面会談の場所や時期については今後、詳細を詰める。今秋開かれる国際会議などに合わせた実施を想定しているとみられる。バイデン氏の就任後、両氏は対面会談を行っておらず、米政府高官は「緊張が高まっている時こそ首脳レベルの対話が重要だ」と述べた。中国外務省は「両首脳は連絡維持で同意し、双方の作業チームに協力し合うよう指示した」と発表した。

台湾問題では激しい議論の応酬となった。バイデン氏は米国の台湾政策に変更はないと説明し、「現状を変更したり、台湾海峡の平和と安定を損ねたりする一方的な動きに強く反対する」と強調した。中国側は、大統領が死亡するなどした場合の権限継承順位が副大統領に次ぐ2位のナンシー・ペロシ下院議長の訪台に反発している。習氏は「『台湾独立』や外部勢力の干渉に断固反対だ」と主張。「火遊びすれば必ず身を焦がす」とも述べ、ペロシ氏が訪台すれば対抗措置も辞さない姿勢を示した。

バイデン氏は中国の人権問題への懸念も提起した。バイデン政権が検討している対中制裁関税の見直しについては議論しなかった。

原文出處 讀賣新聞